「陰陽学説」って?
自然界のすべてのものは、陰と陽、2つの要素で成り立っているとする考え方です。
太陽が昇って朝になり、太陽が沈んで夜になります。夏至には昼が最も長くなり、冬至には夜が最も長くなります。
このように、陰陽はどちらがなくても成り立たず、絶えず変化しながらバランスを保っています。
- 「陰」は静のイメージ
地、月、夜、秋冬、寒、血・水(津液)、五臓 - 「陽」は動のイメージ
天、太陽、昼、春夏、熱、気、六腑
カラダは陰と陽どちらにも偏らない、バランスの取れた状態が好ましいとされています。
陰に偏ると、冷えてカラダが重くなり、むくみや痛みが出ることがあります。
陽に偏ると、暑がりで、乾燥や吹き出物が出たりします。
「五行学説」って?
「陰陽」をさらに細かく分類したものです。
自然界に存在する物質や体の器官を、性質によって「木・火・土・金・水」の5つの要素に分けます。
それぞれの要素が助け合い、あるいは抑制しながら、バランスを保っています。
また、それぞれに季節や五臓、色、志(感情)、味などが対応しています。
五行 | 五季(季節) | 五臓 | 色 | 五志 | 五味 |
木 | 春 | 肝 | 青 | 怒 | 酸 |
火 | 夏 | 心 | 赤 | 喜 | 苦 |
土 | 長夏(梅雨) | 脾 | 黄 | 思 | 甘 |
金 | 秋 | 肺 | 白 | 憂・悲 | 辛 |
水 | 冬 | 腎 | 黒 | 恐・驚 | 鹹 |
「五臓」って?
臓器をその働きで、「肝・心・脾・肺・腎」の5つに分類したものです。
その季節に影響を受けやすいところや、そのとき不調が表れているところを、食事で改善するのが薬膳です。
五臓 | 働き | 季節 | 食材 |
肝 | 気の流れをつかさどり、血液の貯蔵と量の調節を行う。消化を助ける機能も。 | 春 | セロリ、ピーマン、春菊、菜の花、トマト、ニラ、鶏レバー など |
心 | ポンプ作用で血液を全身に送り出すことで体を温め、栄養を送る。精神活動と深くかかわっている。 | 夏 | 小麦、苦瓜、もやし、スイカ、小豆、カカオ など |
脾 | 消化吸収機能。摂取した栄養から気血水を作り出し、全身に運び、不要物を排出する。 | 長夏(梅雨) | うるち米、大豆、サツマイモ、じゃがいも、えんどう豆、ブロッコリー など |
肺 | 呼吸機能。全身の気や水分の調節を行う。 | 秋 | 白きくらげ、白ごま、山芋、りんご、梨、柿、松の実、落花生 など |
腎 | 成長・発育、生殖に深いかかわりがある。体内の水分の代謝と貯蔵を調節する。 | 冬 | 黒きくらげ、黒ごま、黒豆、海藻類、えび、くるみ、カシューナッツ など |
「五性」って?
食べ物の陰陽(カラダを冷ますか温めるか)を 5つに分類したものです。
熱 | カラダを温める性質が強い。冷えをとる。気血の流れをよくする。 | シナモン、胡椒、唐辛子 など |
温 | カラダを温めるが、熱性より穏やか。冷えをとり、気血の流れをよくする。 | しょうが、ねぎ、かぼちゃ など |
平 | カラダを温めも冷やしもしない。 | 米、キャベツ、じゃがいも など |
涼 | カラダを冷やすが、寒性より穏やか。熱を冷ます。夏の体温調節に。 | 小麦、大根、トマト など |
寒 | カラダを冷ます性質が強い。熱を冷ます。発熱や夏の体温調節に。 | きゅうり、スイカ、バナナ など |
「五味」って?
食べ物の味を5つに分類したものです。
酸 | 酸っぱい味。引き締める効果で、汗や尿の出すぎを抑える。止血や咳を止める効果。 | 梅、酢、かんきつ類など |
苦 | 苦い味。カラダの中の余分な水分を排出する。熱を取る。 | 苦瓜、緑茶、セロリなど |
甘 | 甘い味。疲れをとり、滋養する働き。脾の働きをよくするが、摂りすぎは逆に弱らせる。 | 米、大豆、とうもろこしなど |
辛 | 辛い味。発汗を促し、気血の流れをよくする。冷えや湿気を出す。 | しょうが、胡椒、ねぎなど |
鹹 | 塩からい(しょっぱい)味。硬いものを軟らかくして出す働きで、便器や腫れ物の改善に。 | 海藻類、塩など |
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